終活・供養

初盆(新盆)はいつ?準備の段取りとお布施・香典の目安を解説

「初盆って、いつ、何を準備すればいいの?」大切な家族を見送って間もないなか、お寺への依頼や親族への連絡、お布施の金額まで分からないことばかりで、不安が先に立つ方も多いはずです。自分の家の初盆が今年なのか来年なのかという迷いも重なります。

そこで本記事では、初盆の時期の決め方と、時期ごとの準備の段取りを順番に整理しました。四十九日が間に合わない年の考え方や2027年の日程も一覧で確かめられ、お布施や返礼品の目安も項目ごとに分かるので、予算を立てやすくなるでしょう。

あわせて、参列する側の香典や服装、浄土真宗や神道の場合、家族だけで営む場合の形も同じ流れでまとめています。

初盆の時期と自分の家がいつかの判断

緑の葉を背景に咲く白い百合の花
初めてのお盆に、故人を偲んで供える花のイメージ。写真:Serafima Lazarenko / Unsplash(イメージ)

初盆は四十九日(忌明け)を過ぎてから初めて迎えるお盆で、お盆の入りまでに四十九日が明けていればその年、明けていなければ翌年が目安です。お盆の日程は地域によって7月・8月・旧暦に分かれるため、自分の地域の時期もあわせて確かめましょう。

初盆は四十九日の後に迎える最初のお盆

初盆(はつぼん)と新盆(にいぼん・あらぼん)は同じ意味で、地域によって呼び方が違うだけです。辞書では「その人が死んで最初の盆」と説明されています。なお、7月に行うお盆を「新盆(しんぼん)」と呼ぶ地域もありますが、これは初盆とは別の意味です。

一方で浄土宗や天台宗、時宗の公式サイトは、四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆を初盆としています。そのため一般的には、お盆の入りの時点で四十九日が明けているかどうかで判断するのが一般的です。

四十九日は亡くなった日を1日目として数えます。たとえば2027年の8月盆なら、6月25日に亡くなった方は8月12日に四十九日を迎え、お盆の入りより前に忌明けとなる計算です。境目に近い場合は、菩提寺(先祖のお墓があるお寺)に確かめると安心できます。

四十九日が間に合わない年の3つの選び方

亡くなってからお盆までの日数が短く四十九日が間に合わない場合は、翌年を初盆とするのが一般的です。ただし地域や菩提寺の考え方によって、ほかの選び方もあります。

  • その年は通常のお盆とし、翌年に初盆
  • その年に初盆の法要を営む
  • 四十九日法要と初盆をまとめる

葬儀社の中本葬祭は、初盆の都合だけで四十九日法要の日を早めず、菩提寺と相談するよう勧めています。四十九日法要などの機会に新盆の読経を一緒にお願いできると案内する寺院もあり、選び方は一つではありません。

仏具店のはせがわや大野屋も、四十九日の前にお盆が来る場合は翌年を初盆とするのが一般的だと案内しています。親族の考えも聞いたうえで、菩提寺の方針に合わせて決めましょう。

2027年の初盆は地域で日程が違う

2027年のお盆は、7月盆・8月盆・旧盆のどれに当たるかで1か月ほど日程がずれます。

お盆の種類主な地域2027年の日程
8月盆全国の多くの地域8月13日〜16日
7月盆東京や静岡の一部など7月13日〜16日
旧盆沖縄など8月14日〜16日の見込み

旧盆は旧暦の7月13日から15日に行うため、毎年日付が変わります。表の旧盆の日付は、国立天文台が公表している新月の日付から割り出した見込みで、正式な暦ではありません。

浄土宗の新聞も、お盆の時期には地域による違いがあると説明しています。熊本県では初盆に限って7月に営むこともあると、熊本県立図書館が地元の冠婚葬祭の本をもとに紹介しています。迷ったら親族や菩提寺に、いつお盆を迎える土地なのかを確かめておきましょう。

初盆の準備を進める時期ごとの段取り

本人の希望・家族の考え・必要な準備を整理するイラスト
初盆の準備を、相談・案内・飾りの順に整理するイラスト。イラスト:お墓くらべ編集部(AI生成)

初盆の準備は、菩提寺への相談、親族への案内、飾りの用意、当日の進行の順に進めると抜け漏れを防げます。お盆は僧侶の繁忙期にあたるため、日時の相談だけは早めに始めておきましょう。

まず菩提寺に法要の日時を相談する

初盆の準備で最初にすることは、菩提寺に法要の日時と形を相談することです。お盆は僧侶にとって繁忙期で、時宗の公式サイトも、初盆の準備は通常のお盆より少し早めに始めるよう勧めています。

法要には、自宅に僧侶を招いて個別に営む形と、寺院で檀家がそろって営む合同法要の2通りです。菩提寺の住職が檀家の家々を回って読経する棚経(たなぎょう)の際に、初盆の家は一緒に読経してもらうことが多いと時宗の公式サイトは説明しています。

菩提寺がない場合は、僧侶を手配するサービスを使う方法もあり、7月と8月は予約が混み合うと案内されています。寺院墓地にお墓がある家は、ほかの寺院の僧侶に法要を頼んでよいかを先に確かめておきましょう。

1か月前までに親族への案内と手配を済ませる

日時と場所が決まったら、招く人へは1か月ほど前までに案内するのが目安だと、全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)は説明しています。案内と同時に、会食と返礼品の手配も進めます。

  • 招く親族や知人の範囲を決める
  • 案内状か電話で日時と場所を伝える
  • 会食の場所と人数を決める
  • 返礼品を人数より少し多めに用意する

返礼品は、予定より多く来る人に備えて少し多めにそろえると安心です。案内の段階で会食の有無を書いておけば、参列する側も香典の額を決めやすくなります。家族だけで営む場合も、親族には早めに知らせておくと行き違いを防げるでしょう。

お盆の月の上旬に白提灯と盆棚を用意する

白提灯と盆棚は、お盆の月の上旬までにそろえておくと、早めにお参りに来る親族にも対応できます。

白提灯(白紋天・しろもんてん)は初盆のときだけ使う白い提灯で、故人の家族が用意するのが一般的です。伝統的には玄関先や軒先に吊るしますが、近年は室内に飾る家庭も増えてきました。火事の心配があるため、火を使わない電池式の明かりで代用するよう、はせがわは勧めています。

絵柄の入った盆提灯は毎年使えるもので、親族が贈る習わしがあります。最近は飾らない家庭もあるため、贈る側は施主に確かめてから用意しましょう。盆棚(精霊棚)は仏壇の前や横に設け、四十九日まで使った後飾りの壇を使ってもよいとされています。

13日から16日までの当日の流れ

お盆の期間は、13日に故人を迎え、期間中に法要や会食を営み、16日ごろに送り出すのが基本の流れです。

日にち主に行うこと
13日お墓参りと迎え火
13日〜15日法要と会食、お参りの来客
16日送り火

曹洞宗の公式サイトによると、13日の夕方に菩提寺とお墓にお参りし、提灯に明かりを灯して帰宅して、その火を盆棚の灯明に移します。送り盆は16日が一般的ですが、地域によっては15日です。

集合住宅で火を焚けない場合は、盆提灯や電池式の灯りで迎え火の代わりにする方法もあります。迎え火・送り火の具体的なやり方はお盆のお墓参りで紹介しています。

初盆の費用とお布施・お返しの目安

施主が用意するお金は、1万〜5万円程度のお布施を中心に、場面に応じた御車代・御膳料、白提灯などの飾り、返礼品の費用です。どれも決まった金額はなく、ここで紹介するのは2026年10月時点で仏具店・石材店や寺院が示している一般的な目安で、地域や寺院によって異なります。

お布施は1万〜5万円程度が一般的な目安

初盆の法要のお布施は、通常のお盆より多めに包むのが一般的で、1万〜5万円程度の幅で示されることが多くなっています。

目安を示している主体初盆のお布施の目安案内の時点
株式会社はせがわ3万〜5万円程度2026年8月
株式会社加登3万〜5万円日付の記載なし
メモリアルアートの大野屋1万〜3万円公式ページ
神奈川県の寺院の例2万円以上2025年8月

いずれも調査の結果ではなく、各社や寺院が案内している目安です。大野屋は、毎年の棚経のお布施を5千〜1万円、初盆のように特別に読経をお願いする場合を1万〜3万円としています。

金額に迷ったら、菩提寺に「皆さんはどのくらい包まれていますか」とたずねても失礼にはあたりません。袋の選び方や表書きはお布施の相場とマナーで詳しく紹介しています。

御車代と御膳料は場面に応じて別に包む

お布施とは別に、自宅など寺院以外に僧侶を招くときは御車代、僧侶が会食に加わらないときは御膳料を包みます。

  • 御車代:5千〜1万円程度
  • 御膳料:5千〜2万円程度

目安は加登が示しているものです。全互協も、お布施は白い無地の封筒に「御布施」と書き、御車代や御膳料は別に包むと説明しています。寺院で法要を営み、会食にも同席してもらう場合は、どちらも不要です。

浄土真宗の寺院では、お布施は阿弥陀如来(仏さま)へのお供えとして渡すもので、「回向料」のような表書きは使わないと案内する例があります。宗派によって表書きの考え方が違うため、気になる場合は菩提寺に確かめましょう。

白提灯や盆棚など飾りにかかる費用

初盆の飾りで施主が新たに買うものは、白提灯とお供えが中心です。白提灯の価格は、大野屋が2018年に1千〜3千円程度と案内していました。2026年10月時点のはせがわの通販では、本体だけで3千円前後から、電池式の灯り付きの基本的な型は6千円前後です。

盆棚は、四十九日まで使った後飾りの壇を使えば新しく買わずに済みます。お供えは香・花・灯明・水・食べ物の「五供(ごくう)」が基本で、夏場なので、常温で日持ちするものを選ぶのが基本です。

住まいが手狭で大きな飾りを置けない家庭向けに、置き型や電池式の白提灯、小さな盆棚も販売されています。絵柄の盆提灯は親族から贈られることも多いため、施主が用意する前に親族と相談しておきましょう。

返礼品は1,500〜5,000円程度が目安

参列者へのお返し(返礼品)は、1,500〜5,000円程度の品を当日に渡すのが一般的です。

この目安ははせがわによるもので、加登は、いただいた金額の半分から3分の1程度を目安に、2千〜3千円の品を用意し、1万円を超える香典をいただいた方には後日あらためて品物を贈る方法を紹介しています。表書きは「志」が一般的で、地域によっては「粗供養」や「初盆志」です。

品物は、海苔やそうめん、お茶、菓子など、使えばなくなる消耗品がよく選ばれます。後日送る分は、お盆明けからその月の末までに届けると丁寧です。

初盆に参列する側の香典と服装のマナー

初盆に招かれたら、香典は故人との関係に応じて5千〜3万円程度を「御仏前」として包み、服装は地味な平服で出かけるのが一般的です。参列できないときは、お盆の前に新盆見舞いを届けると気持ちが伝わります。

香典は関係の深さで5千〜3万円程度

初盆の香典は、故人との関係が近いほど多く包み、会食に出る場合はその分を上乗せするのが目安です。はせがわは次のような目安を示しています。

  • 友人・知人や祖父母など:5千〜1万円前後
  • 親や兄弟姉妹:1万〜3万円前後
  • 会食に出る場合:3千〜1万円を上乗せ

表書きは、四十九日を過ぎているので仏式なら「御仏前」が基本だと全互協は説明しています。宗教が分からないときは「御供物料」、神式なら「御玉串料」です。真宗大谷派の公式サイトは、法事の金封に「御香儀」か「御仏前」と書くと案内しています。

水引は双銀や黒白が広く使われ、関西では黄白もよく使われる色です。提灯を贈る代わりに「御提灯料」として3千〜1万円程度を包む地域もあり、贈るかどうかは親族同士で相談して決めると行き違いを防げます。

服装は施主が喪服で参列者は地味な平服

服装は、施主や遺族は喪服、参列者は黒や紺など地味な色の平服が一般的です。

全互協は、一般の参列者は地味な外出着でかまわないとし、男性はダークスーツ、女性は落ち着いた色のワンピースやスーツを例に挙げています。ただし土地のしきたりで喪服の参列者が多い場合もあるため、迷ったら施主や年長の親族にたずねましょう。案内状に「平服で」とあれば、それに従えば問題ありません。

施主側について全互協は、喪家側は一周忌までは喪服を着ると案内しています。親族を招かず家族だけで営む場合は平服でもかまわないとする仏具店の説明もあります。真夏の行事なので、屋外で上着を脱いでも肌の露出が控えめになる服を選ぶと安心です。

参列できないときは新盆見舞いを送る

都合がつかず参列できないときは、お盆の入りまでに新盆見舞いを届けると、故人を偲ぶ気持ちを伝えられます。

新盆見舞いは、初盆を迎える家を訪ねたり品物を届けたりして、故人を偲ぶ気持ちを伝える習わしです。品物なら表書きを「新盆(初盆)御見舞」、現金なら「御仏前」とします。はせがわは、品物の目安を3千〜5千円程度とし、郵送する場合はお盆の入りの1週間前から前日までに届くよう勧めています。

案内状に欠席の返事を出すときも、お悔やみの気持ちを一言添えると丁寧です。重ね重ね・返す返すといった重ね言葉は、弔事では避けるのが一般的とされています。

宗派や家族の事情に合わせた初盆の形

初盆の営み方は一つではなく、宗派の考え方や家族の事情に合わせて形を選べます。迷ったときは、菩提寺や奉仕を頼む神社に相談し、親族には決めた形を早めに伝えておきましょう。

浄土真宗と神道では考え方が異なる

浄土真宗では、故人の霊が家に帰ってくるという受け止め方をしないため、白提灯や精霊棚は用いないのが一般的です。浄土真宗本願寺派の公式サイトは、初めてのお盆でも特別な準備は必要なく、お寺の法要や家庭でのお参りを通して教えにふれる機会にするよう勧めています。

一方で真宗大谷派の寺院には、亡き人を縁として初盆の法要を営むと案内する例もあります。法要を営むかどうかは寺院によって違うため、所属するお寺に確かめておきましょう。

神道では、お盆は先祖の霊をまつる祖霊祭の一つとされ、忌明けは五十日祭で迎えます。福岡県神社庁は初盆に行う霊祭を「初中元祭」と紹介していますが、呼び方や作法は地域や神社によって異なります。奉仕をお願いする神社に、日取りと準備をたずねましょう。

家族だけで営むなら親族に先に伝える

初盆を家族だけで営むことも選択肢の一つで、その場合は親族に事前に知らせておくことが大切です。

株式会社はせがわが2025年7月に自社アプリの会員4,353人へアプリで行ったアンケートでは、今後のお盆行事は「自由な形式にした方がよい」と答えた人が53.6%でした。仏壇店のアプリ会員が対象の調査ですが、お盆行事の形にこだわらない考え方が広がっていることがうかがえます。

家族だけで営むときは、案内状や電話で「家族のみで営みます」と伝え、香典を辞退するならその旨も添えましょう。後日お参りしたいという親族がいれば、日を改めて迎えると気持ちのすれ違いを防げます。菩提寺にも、法要を家族だけで営む予定であることを伝えておくと準備が進めやすくなるでしょう。

納骨前やお墓が遠い家のお盆のお参り

まだ納骨をしていない家や、お墓が遠くて通えない家でも、自宅の盆棚や後飾りの壇の前で故人を迎えることができます。

株式会社ライテックが2026年7〜8月に30歳以上の317人へインターネットで行った調査では、お盆にお墓参りへ行かない予定の人が挙げた理由の1位は、お墓までの距離で42.5%でした。お盆の期間にお墓へ行けない場合は、自宅でお参りし、時期をずらしてお墓参りをする方法もあります。

遠方のお墓の管理に悩んでいるなら、お墓が遠くて通えないときの選択肢も参考になります。これから納骨先を探す家庭は、樹木葬や納骨堂の一覧で、お参りのしやすさも含めて比べてみましょう。

まとめ

初盆は四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆で、お盆の入りまでに忌明けしているかどうかで今年か翌年かが決まります。準備は菩提寺への相談から始め、1か月前までに親族への案内、お盆の月の上旬までに白提灯と盆棚をそろえると慌てずに済みます。お布施は1万〜5万円程度が一般的な目安ですが、金額は寺院ごとに違うのが実情です。

まずは菩提寺に連絡し、法要の日時とお布施の目安をたずねてみましょう。納骨先がまだ決まっていない場合は、お墓くらべの地域別一覧で樹木葬や納骨堂の候補を比べられます。

よくある質問

初盆をしないと問題がありますか?
初盆の法要を営むよう定めた法律はなく、営まなくても罰則などはありません。浄土真宗本願寺派のように、初めてのお盆でも特別な準備は必要ないとする宗派もあります。ただし地域の慣習や親族の思いもあるため、寺院での読経だけにするなど、家族で話し合って無理のない形を選びましょう。
白提灯は翌年も使えますか?
白提灯は初盆の年だけ使うもので、翌年からは使いません。はせがわは処分の方法として、お寺に納める、送り火で一緒に燃やす、塩で清めて紙に包み自治体の決まりに従って捨てる、の3つを紹介しています。絵柄の入った盆提灯なら、毎年使って問題ありません。
初盆でやってはいけないことはありますか?
仏教として決まった初盆のタブーはないとされています。「お盆を過ぎたら海や川に入らない」という言い伝えは、8月を過ぎると台風やクラゲが増えて危ないことから生まれたと、はせがわは説明しています。浄土真宗本願寺派は、故人が好きだったからとお酒やたばこを供えるのはふさわしくないとしており、宗派や地域の慣習には配慮しましょう。

地域を選んで、霊園・石材店を探す

地域から霊園・石材店の掲載情報を探せます。霊園の利用条件や石材店の対応する作業は、各施設・店舗へご確認ください。

一覧を見る
都道府県のリンクから探す

参考・出典