種別解説

樹木葬とは?種類・費用の目安・メリットとデメリットをわかりやすく解説

樹木葬(じゅもくそう)は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするお墓の形式です。承継者を必要としない永代供養が付くことが多く、近年の業界調査では購入件数ベースで一般墓を上回る傾向が続いていると報告されています。

本記事では、樹木葬の種類・費用の目安・メリットと注意点を整理します。掲載している金額は一般的な公開情報を編集部がまとめた参考値(2026年7月時点)であり、実際の費用は施設・区画により大きく異なります。

樹木葬の3つの埋葬方法

樹木葬は「木の下に埋葬する」という共通点はあるものの、ご遺骨をどう安置するかで大きく3タイプに分かれます。この違いが費用と「後から取り出せるか」を左右します。

合祀型(ごうしがた)

ほかの方のご遺骨と一緒に埋蔵する方法です。費用は5〜20万円程度と最も抑えやすい一方、一度合祀されたご遺骨は取り出せません。後から「やはり個別のお墓に移したい」と考えても戻せないため、ご家族での事前の相談が特に大切です。

集合型

シンボルとなる樹木は共有しつつ、ご遺骨は骨壺や袋で区分して安置する方法です。費用は20〜60万円程度が目安です。安置に期限が設けられ、期限後は合祀へ移行する契約が一般的です。

個別型

区画ごとに植栽とスペースが分かれ、家族単位で利用できる方法です。費用は50〜150万円程度が目安で、都市部ではこのレンジを上回ることもあります。個別安置の期間(「三十三回忌まで」など)が定められ、期間後は合祀となる形が一般的です。

費用の内訳

樹木葬は墓石を建てないため、墓石代・工事費はかかりません。ただし次の費用が別途必要になる場合があります。

  • 使用料: 区画・スペースを使う権利の費用(土地の所有権を取得するものではありません)
  • 銘板・プレートの彫刻料: 名前を刻むプレートの費用(数万円〜20万円程度)
  • 納骨手数料: 納骨のたびにかかる費用
  • 年間管理費: 施設により、不要(使用料に含む)の場合と毎年かかる場合があります

見積もりの際は「表示価格に何が含まれるか」を内訳で確認しましょう。詳しくはお墓の費用の内訳と相場の目安で解説しています。

樹木葬が選ばれている理由

  • 承継者がいなくても利用しやすい: 永代供養が付くことが多く、お墓を継ぐ人がいない方でも申し込めます
  • 費用を抑えやすい: 墓石を建てないため、一般墓(全国的な目安80〜300万円程度)より総額を抑えやすい形式です
  • 自然に還るイメージ: 樹木や草花のもとで眠るという考え方に共感して選ぶ方が増えています

契約前に確認したい注意点

  • 合祀後は取り出せない: 最も大切な確認点です。「個別安置の期間」と「期間後の扱い」が契約書に明記されているかを確認しましょう
  • お参りの方法: 線香や供花が制限される施設があります(火気厳禁の霊園など)。従来のお墓参りのイメージと異なる場合があります
  • プレートや目印の有無: 合祀型では個別の目印がなく、「どこに眠っているか」が分からない形式もあります
  • 雨天時の参拝環境: 屋外のため、天候によってはお参りしづらいことがあります
  • 家族の理解: 従来のお墓を想定している親族と考えが分かれることがあります。事前の相談がトラブル予防になります

樹木葬を探すには

樹木葬は公営霊園・民営霊園・寺院墓地のいずれにも設けられていることがあります。樹木葬とは?費用の目安と選び方(樹木葬のある霊園一覧)から、お住まいの都道府県・市区町村で絞り込んで比較できます。

見学の際は、区画の実物(広さ・植栽の手入れ)、駐車場から区画までの距離、管理状態をあわせて確認すると、長く安心して通えるかどうかの判断材料になります。

よくある質問

樹木葬の費用相場はいくらですか?
全国的な目安は5〜150万円程度で、埋葬方法により大きく変わります。合祀型は5〜20万円、集合型は20〜60万円、個別型は50〜150万円が目安です(一般的な公開情報の整理・特定施設の価格ではありません)。
樹木葬は宗教不問で利用できますか?
宗教不問の施設が多い一方、寺院が運営する樹木葬では法要の作法などに条件がある場合があります。申込前に各施設へご確認ください。
樹木葬に入ったあと、遺骨を取り出すことはできますか?
埋葬方法によります。個別安置の期間中は取り出せる場合がありますが、合祀(ほかの方のご遺骨と一緒に埋蔵)された後は取り出せません。契約前に埋葬方法の確認が大切です。

参考・出典