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宗旨・宗派とお墓の関係|「宗教不問」「在来仏教」の意味と主な宗派の基礎知識

霊園・墓地の情報を見ていると、「宗教不問」「在来仏教」「檀家」など、普段は使わない言葉に出会います。本記事では、宗旨・宗派とお墓の関係の基礎知識を整理します。

宗派ごとのお墓の慣習は、同じ宗派名でも寺院により方針が異なります(どの宗派にも属さない単立の寺院もあります)。本記事は一般的な傾向の整理であり、個別の条件は必ず各施設にご確認ください。

霊園の申込条件でよく見る言葉

宗教不問

宗旨・宗派を問わず、どなたでも申し込めるという意味です。公営霊園と多くの民営霊園がこの形式です。

在来仏教

日本に古くから伝わる伝統仏教の宗派(一般に13宗を指します)の総称で、霊園の申込条件では「在来仏教の方であれば宗派を問わない」という意味で使われます。比較的新しい宗教団体は対象外とされることが多い表現ですが、対象の範囲は施設により異なります。

檀家(門徒)と入檀

寺院を経済的に支える会員のような立場を「檀家」(浄土真宗では「門徒」)と呼び、檀家になることを「入檀」といいます。寺院墓地の一般墓は入檀が条件の場合が多く、入檀料や護持会費(年会費)がかかることがあります。

一方、近年は入檀不要・宗教不問で利用できる永代供養墓や樹木葬の区画を設ける寺院も増えています。ただし「過去の宗旨は問わないが、法要はその寺の宗派の作法で行う」という条件が付くことも多いため、見学時に確認したい点です。

主な宗派の基礎知識

当サイトに掲載している霊園・墓地で条件として登場する宗派を中心に、基礎知識を整理します。各宗派の解説は概要にとどめており、お墓の建て方・彫刻する文字などの実務は寺院ごとに異なります。

天台宗

平安時代に伝教大師最澄が開いた宗派で、法華経を中心に幅広い教え・修行を包含します。

真言宗

平安時代に弘法大師空海が開いた密教の宗派です。お墓に梵字(サンスクリットの文字)を刻むことがあるなど、独自の慣習があります。

浄土宗

平安時代末に法然上人が開いた宗派で、「南無阿弥陀仏」と念仏を称えることを教えの中心とします。お墓の形式に厳格な決まりは少ないとされます。

浄土真宗

親鸞聖人を宗祖とし、阿弥陀如来の働きによる救いを教えの中心とする宗派です。本願寺派・大谷派など複数の分派があります。教義上「追善供養」という考え方をとらないなど、お墓や法要の作法に独自の特徴があります(墓石に「倶会一処」と刻むことが多い、卒塔婆を用いないなど)。

真宗大谷派

親鸞聖人の教えを受け継ぐ宗派の一つで、真宗本廟(東本願寺)を本山とする独立した宗派です。作法の特徴は浄土真宗と共通する点が多くあります。

真宗高田派

親鸞聖人の教えを受け継ぐ宗派の一つで、専修寺(三重県津市)を本山とします。

融通念仏宗

平安時代末に良忍上人が開いた宗派で、念仏をともに称え合う「融通念仏」を教えの中心とします。

臨済宗

鎌倉時代に栄西禅師が伝えた禅宗の一つで、師から与えられる問い(公案)と坐禅による修行を重んじます。複数の派に分かれています。

曹洞宗

鎌倉時代に道元禅師が開いた禅宗の一つで、ひたすら坐禅に打ち込む修行を重んじます。お墓の建て方に厳格な決まりは少ないとされます。

黄檗宗

江戸時代に隠元禅師が中国から伝えた禅宗の一つで、明朝様式の作法や伽藍を特徴とします。

日蓮宗

鎌倉時代に日蓮聖人が開いた宗派で、法華経を教えの中心とし「南無妙法蓮華経」の題目を唱えます。墓石に「妙法」などの文字を刻む慣習があります。

法華宗

日蓮聖人の教えの流れをくむ宗派で、法華経を教えの中心とします。日蓮宗とは別の宗派です。

神道

日本古来の神々への信仰にもとづく祭祀です。お墓は「奥津城(おくつき)」と呼ばれ、戒名にあたるものとして「諡(おくりな)」を用いるなど、仏教とは異なる作法・用語を用います。

創価学会

日蓮の教えを信奉する在家の仏教系宗教法人で、全国に会員向けの墓地公園や納骨堂を運営しています。利用対象や申込方法は施設ごとに定められています。

お墓選びでの確認ポイント

  • 申込条件が「宗教不問」「在来仏教」「特定の宗派」のどれか
  • 寺院墓地の場合: 入檀の要否、入檀料・護持会費の金額
  • 過去の宗旨・宗派を問われるか、改宗が必要か
  • 法要をほかの寺院・僧侶に依頼できるか
  • 家族・親族の宗派と異なる場合の考え方(お墓は承継者の宗派に合わせることが多いため、家族間での事前の相談が大切です)

宗派の条件は、費用やアクセスと並んでお墓選びの分かれ目になりやすい項目です。パンフレットで分からない点は、見学や問い合わせの際に率直に聞いてみることをおすすめします。

よくある質問

「宗教不問」の霊園はどんな宗教でも利用できますか?
宗旨・宗派を問わずどなたでも申し込める、という意味です。ただし法要の作法や施設の使い方に条件がある場合もあるため、気になる点は各霊園にご確認ください。
「在来仏教」とはどういう意味ですか?
日本に古くから伝わる伝統仏教の宗派(一般に13宗を指します)の総称です。霊園の申込条件では「在来仏教の方であれば宗派を問わない」という意味で使われることが一般的です。対象の範囲は施設により異なります。
寺院墓地は必ずその寺の檀家にならないといけませんか?
一般墓では檀家(浄土真宗では門徒)になることが条件の場合が多い一方、近年は入檀不要で利用できる永代供養墓・樹木葬の区画を設ける寺院も増えています。過去の宗旨は問わないが法要はその寺の作法で行う、という条件の施設もあるため、事前の確認が大切です。

参考・出典