費用・相場

永代供養の費用はいくら?安置方法別の目安と公営・寺院の料金例

「永代供養にすると、結局いくらかかるんだろう」継ぐ人がいない、子どもに負担をかけたくないと考えても、広告の「◯万円から」だけでは総額が見えず、不安が先に立つ方も多いはずです。毎年の費用やお布施が別にかかるのかという迷いも重なります。

そこで本記事では、永代供養の費用を安置方法別、公営と寺院や民営別に整理し、表示価格に加わる費用と人数分の総額まで具体例で示しました。公営の合葬墓や寺院の実際の料金もあわせて載せているので、家族の人数と希望に合う予算の目安がつかめるでしょう。

あわせて、返金や生前契約の注意点、墓じまいして移すときの費用も同じ流れでまとめています。

永代供養の費用は安置方法で大きく変わる

一般墓・樹木葬・納骨堂の形を並べて比べるイラスト
お墓の形を並べて比べるイラスト。永代供養は樹木葬や納骨堂にも付くことがあります。イラスト:お墓くらべ編集部(AI生成)

永代供養の費用は、ほかの方と一緒に納める合祀型なら数万〜30万円程度、一定期間個別に安置する型なら数十万〜150万円程度と、遺骨の安置方法で大きく変わります。ここで示す金額は一般的な目安で、同じ型でも含まれる内容によって差が出る点に注意が必要です。

合祀型は数万〜30万円程度が目安

費用を最も抑えやすいのは、ほかの方の遺骨と一緒に納める合祀型(ごうしがた)で、1人あたり数万〜30万円程度が一般的な目安です。

安置方法費用の目安個別の安置
合祀型5万〜30万円程度なし
集合型20万〜60万円程度一定期間あり
個別型50万〜150万円程度長い期間あり

表の金額は一般的な目安(お墓くらべ編集部調べ・2026年7月時点)で、特定の施設の価格ではなく、公営や一部の寺院にはこれより安い例もあります。実際の例では、堺市の光乗寺墓苑の合同納骨供養が1人3万円から、板橋区の小豆沢墓苑の初めから合葬する型が30万円です(2026年9月に各施設の公式サイトで確認)。

合祀型は費用を抑えられる一方、一度合祀した遺骨は取り出せません。あとから別のお墓へ移す可能性があるなら、個別に安置する型も比べておくと安心でしょう。

個別に安置する期間が長いほど高くなる

一定期間は骨壺のまま個別に安置し、その後に合祀する型では、個別の期間が長いほど料金が上がります。同じ施設の中でも、期間による差ははっきり表れます。

小豆沢墓苑のプラン安置の仕方1人の料金
宝珠の和 縁初めから合葬30万円
宝珠の和 絆33回忌まで骨壺で安置57万円
無量寿50回忌まで個別に安置67万円
無量寿100回忌まで個別に安置87万円

料金は2026年9月に同墓苑の公式サイトで確認したもので、いずれも申し込み後の管理料はかからない契約です。期間をどこまで延ばすかは、誰がいつまでお参りするかで考えると決めやすくなります。

契約するときは、期間の数え始めが契約日か納骨日か、期間が終わったあとにどう扱われるかを確かめましょう。「永代」は永久という意味ではなく、多くは期間の後に合祀へ移る仕組みです。

樹木葬や納骨堂にも永代供養が付く

永代供養は、遺骨の管理と供養を霊園や寺院に任せる仕組みの名前で、樹木葬や納骨堂にも付いていることが多くなっています。

一般的な目安は、樹木葬が5万〜150万円程度、納骨堂が10万〜150万円程度です。どちらも合祀型か個別型か、何人で使うかによって幅が出ます。詳しい内訳は樹木葬の費用相場や納骨堂の費用相場で紹介しています。

株式会社鎌倉新書が2026年1月に、同社のお墓探しサービスで2025年にお墓を契約した1,267人へインターネットで行った調査では、合祀墓・合葬墓を選んだ人が16.4%でした。継ぐ人のいらないお墓を選ぶ人が増えるなか、永代供養の形も多様になっています。

公営の合葬墓と寺院・民営の永代供養の料金

自治体が運営する公営の合葬墓は1体1万円未満から20万円台まで幅があり、寺院や民営にもこれより安い例があります。大きな違いは、公営には住んでいる年数などの申込資格や抽選があり、すぐに申し込めるとは限らない点です。

公営の合葬墓の使用料は自治体で違う

公営の合葬墓の費用は、自治体や方式によって1体9,100円から28万6,000円まで差があります。

自治体方式1体あたり
札幌市合同納骨塚9,100円
大阪市直接合葬〜20年保管後合葬5万〜15万円
東京都合葬埋蔵施設5.3万〜13.1万円
堺市直接合葬〜20年保管後合葬5万〜15万円
横浜市合葬式の各型12.1万〜28.6万円

金額は各自治体の令和8年度の募集案内などによるもので、横浜市は使用料と一括で前納する管理料を合わせた額です。横浜市の金額は、令和9年4月開園予定の舞岡しぜん墓園などの令和8年度募集(9月30日締切)のものです。公営の料金は見直されることがあり、都立霊園では八柱霊園の直接共同埋蔵が令和7年度の47,000円から令和8年度は53,000円に上がりました。

最も安い札幌市の合同納骨塚は、市が宗教儀式や法要を行わず、名前の表示もない形です。札幌市や横浜市は合葬した遺骨は取り出せないと明記しているため、費用だけでなく、お参りの形も確かめてから選びましょう。

公営は申込資格と抽選の倍率に注意

公営の合葬墓には、その自治体に住んでいる年数などの申込資格があり、募集の時期や方法も限られます。

都立霊園は都内に3年以上住んでいることが条件で、募集は年1回です。東京都の発表によると、令和8年度の合葬埋蔵施設の倍率は6.4倍でした。横浜市と大阪市は市内に3か月以上の住民登録が条件で、大阪市の生前予約は満65歳以上の本人に限られます。札幌市の合同納骨塚は生前予約を受け付けていません。

一方で、大阪市は2027年3月7日まで先着順、堺市は随時受け付けるなど、申し込みやすい自治体もあります。まずはお住まいの自治体の霊園の担当窓口で、募集の有無と条件を確かめるのが近道です。

寺院や民営は含まれる内容で比べる

寺院や民営の永代供養墓は随時申し込める施設が多く、料金に何が含まれるかで金額が変わるため、内容をそろえて比べます。

板橋区の板橋向原浄苑の合祀タイプは10万円からで、彫刻料と年2回の合同供養、埋葬後の管理料が含まれます。鎌倉市の妙典寺の照縁廟は、骨壺で33年間安置したあと合祀する型で35万円、納骨と墓碑彫刻の費用を含みます(いずれも2026年9月に公式サイトで確認)。

寺院の場合は、檀家になる必要があるか、法要をほかの寺院の僧侶に頼めるかも確認しておきたい点です。地域ごとの候補は永代供養墓の一覧から探せます。料金や宗旨・宗派の条件は、各施設のページで確かめてください。

永代供養の総額は表示価格に何が加わるか

机の上に置かれた電卓と方眼ノート、鉛筆
永代供養の総額を見積もりで確かめる場面のイメージ。写真:Cht Gsml / Unsplash(イメージ)

永代供養の総額は、表示されている永代供養料に、納骨料や彫刻料、管理費、お布施などが加わって決まります。同じ金額に見えても含まれる範囲が違うため、内訳をそろえ、人数分を足した総額で比べることが大切です。

納骨料や彫刻料が別になる例

表示価格のほかに、納骨の作業料や名前を刻む彫刻料、手数料が別にかかる施設は少なくありません。

鎌倉市の勧行寺の「やすらぎの郷」は1人77万円で、別に納骨料33,000円と事務手数料5,500円がかかり、墓誌を付けると143,000円が加わります。すべてを含めると約95万円になる計算です(2026年9月に、勧行寺のプランを掲載している永代供養の紹介サービスのページで確認)。

表示価格が近くても、含まれる範囲は施設ごとに違います。前に紹介した妙典寺の照縁廟は35万円に納骨と墓碑彫刻の費用を含みますが、鎌倉市の別の霊園の35万円からの永代供養墓には、埋葬料33,000円と彫刻料55,000円が加わります(2026年9月に公式の掲載で確認)。見積もりでは「この金額で納骨まで終わるか」を確かめましょう。

永代供養でも管理費がかかる型がある

永代供養は管理費が初回の料金に含まれることが多いものの、毎年の支払いが続く型もあります。

たとえば板橋向原浄苑のBOXタイプは、埋葬後の管理料は含まれますが、生前の間は年1,320円がかかります。長野市のある霊園の樹木墓は、契約から最後の方を納骨するまで、1人用で年7,000円、2人用で年10,000円の年会費が必要です(いずれも2026年9〜10月に公式サイトで確認)。横浜市の合葬式のように、管理料を最初にまとめて前納する公営の例もあります。

「年間管理費なし」と書かれていても、生前だけ、最後の納骨までだけ、といった条件付きのことがあります。毎年の支払いがあるか、あるならいつまでかを、契約前に確かめておくと安心です。

お布施が料金に含まれるかを確かめる

納骨のときの法要や年忌法要のお布施が、永代供養料に含まれるか、別に包むかは施設によって違います。

全日本仏教会は、お布施はサービスの対価ではないという立場をとっています。一方で、同会と大和証券が2022年12月に20〜79歳の6,184人へインターネットで行った調査では、お布施の決め方が「わからない」と答えた人が39.1%で最も多くなりました。

堺市の光乗寺墓苑のように、希望者の納骨法要のお布施を3万円と案内している例もあります。迷ったら「料金に法要は含まれますか」「別に頼む場合はいくらですか」と、遠慮せずにたずねましょう。包み方はお布施の相場とマナーで紹介しています。

人数分を足した総額で比べる

公営の合葬墓の多くは1体ごとの料金のため、夫婦2人なら2倍、家族4人なら4倍の計算です。

施設と方式1人あたり2人の合計
都立小平霊園の直接共同埋蔵5.8万円11.6万円
都立八柱霊園の20年後共同埋蔵13.1万円26.2万円
横浜市の合葬式樹木型28.6万円57.2万円

金額は令和8年度の募集案内によるもので、横浜市は管理料を含みます。株式会社はせがわは、2024年7月に40〜79歳の600人へインターネットで行った調査の発表の中で、家族が4人など複数の場合は一般墓のほうが総額で安くなることもあると注記しています。小平霊園は令和8年度の倍率が19.4倍で、申し込んでも使えるとは限りません。人数が多い家は、2人用や家族用の区画がある施設とも比べてみましょう。

契約前に確かめたい返金と運営の条件

永代供養は一度払うと戻らないことが多いため、返金の条件、生前に契約したときの家族への伝え方、運営主体と合祀後の扱いを、契約前に書面で確かめておきましょう。

払った料金が戻るかは規約しだい

永代供養料が返ってくるかどうかは、施設の規約や条例によって決まります。一律に「戻る」「戻らない」とは言えません。

横浜市は、合葬式の使用料と管理料は一切返還できないと定めています。同じ横浜市でも、自動搬送式の納骨施設は使用許可日から5年以内に返す場合に限り、使用料の半額を返す決まりです。寺院の規約にも、一度納めた料金は返さないと定める例があります。

国の墓地の指針は、使用を始める前に利用者が解約する場合、料金の一部を返すなど一定の配慮が必要だとしています。契約前に返還の条件を規約で確かめ、困ったときは消費者ホットライン188(局番なし)に相談しましょう。

生前契約は内容を家族と共有しておく

自分の永代供養を生前に契約したら、契約先と内容を家族に伝えておくことが欠かせません。

生前に申し込むと、自分で納骨先を選べるうえ、福壽の里霊園の合祀墓のように生前契約のほうが安い施設もあります(生前15万円、通常20万円。2026年9月に公式サイトで確認)。一方で、生前の間だけ管理費がかかる施設もあるため、亡くなるまでの支払いも計算に入れておきましょう。

シニア生活文化研究所代表理事の小谷みどり氏は、希望する納骨先を周りにわかるように書き残してほしいと呼びかけています。契約書の保管場所と施設の連絡先を、エンディングノートなどにまとめておくと家族が困りません。

運営主体と合祀後の扱いを確かめる

長く続く供養を任せる以上、どこが運営しているかと、合祀したあとどう扱われるかを確かめておくことが大切です。

国の墓地の指針は、墓地の経営主体を原則として自治体、例外として宗教法人や公益法人としています。民営の霊園や納骨堂では、販売や管理を別の会社が担うこともあるため、契約の相手と運営の担い手を確かめましょう。

あわせて、合祀の時期と場所、合祀後に合同の法要があるか、名前が残るかも確認したい点です。一度合祀した遺骨は取り出せないため、家族が納得してから契約すると後悔を減らせるはずです。

墓じまいして永代供養墓へ移すときの費用

今のお墓を閉じて永代供養墓へ移す場合は、永代供養の料金に、墓石の撤去などの墓じまい費用が加わります。公営霊園には、墓所を返して合葬墓へ移す制度を持つ自治体もあり、総額を抑えられる場合もあるでしょう。

墓じまい費用と合わせた総額で考える

墓じまいして移すときの総額は、今のお墓を閉じる費用と、永代供養墓に納める費用の合計で考えます。

株式会社鎌倉新書が2026年1月に、同社のお墓探しサービスで改葬・墓じまいを検討または実施した733人へインターネットで行った調査では、改葬先は永代供養(合祀・合葬墓)が43.2%で最も多くなりました。実施した人の費用は、31万〜70万円が31.3%で最多です。

墓石の撤去費やお布施、手続きの内訳は墓じまいの費用で詳しく紹介しています。移す先の費用と合わせて、親族と予算を話し合う材料にしましょう。

公営霊園には返還して合葬墓へ移す制度がある

公営霊園にお墓がある場合は、墓所を返して同じ自治体の合葬墓へ遺骨を移せる制度がないか、まず確かめましょう。

東京都立霊園には、自分の代でお墓を継ぐ人がいなくなる使用者が墓所を返し、遺骨を合葬埋蔵施設に移す「施設変更」の制度があり、年3回募集しています。札幌市や堺市、大阪市は、市営の霊園を返す人であれば、市外に住んでいても合葬墓を使えるという案内です。

ただし市外の人の料金は、大阪市は市民の1.5倍、堺市は直接合葬で7.5万円と、市民より高くなります。合葬墓へ移した遺骨はあとから取り出せないため、移す前に親族と話し合い、納得してから申し込みましょう。

改葬する遺骨は金額が上がる例もある

お墓から取り出して移す遺骨は、新しく納める遺骨より金額が高く設定されていることがあります。

光乗寺墓苑の合同納骨供養は、まだ納骨していない遺骨なら3寸の骨壺で3万円ですが、改葬する遺骨は同じ3寸の骨壺で4万円です。真宗大谷派の大谷祖廟も、改葬の遺骨は通常の志納額に2万円を加えると案内しています。

料金の差は骨壺の大きさや遺骨の状態によっても変わるため、施設ごとに確かめる必要があります。移す遺骨の人数と骨壺の大きさを先に伝えて、見積もりを出してもらいましょう。

まとめ

永代供養の費用は、合祀型なら数万〜30万円程度で、個別に安置する期間が長いほど高くなります。公営の合葬墓は1体1万円未満から20万円台まで自治体によって違い、表示価格に納骨料や管理費、お布施が加わることもあるため、内訳をそろえて人数分の総額で比べましょう。

まずは候補の施設に、総額の見積もりと個別安置の期間、返金の条件をたずねてみてください。地域ごとの候補は、お墓くらべの永代供養墓の一覧から探せます。

よくある質問

永代供養の費用は誰が払いますか?
費用は家族で話し合って決めるのが一般的です。本人が生前に契約して支払いを済ませておく方法もあり、子どもに負担を残したくない場合にも使えます。兄弟で分担する場合は、見積書をもとに金額と支払う時期を先に決めておくと安心です。
浄土真宗の寺院に納める場合はどうなりますか?
浄土真宗本願寺派の大谷本廟は、永代にわたって供養を重ねるという考え方はとらず、「永代経」の法要に懇志(こんし。お礼の気持ちとして納めるお金)を納める形があると説明しています。真宗大谷派の大谷祖廟の一座読経の志納額は2万円以上〜10万円以上の4種類で、最も低い種類には永代経が付かず、受付は原則として門徒です。扱いは寺院ごとに違うため、所属するお寺に確かめましょう。
永代供養のお布施はいくら包めばよいですか?
お布施に決まった金額はなく、永代供養料に法要が含まれていれば別に包まないこともあります。希望者の納骨法要のお布施を3万円と案内する寺院もあるため、契約前に「法要は料金に含まれますか」「別に頼む場合はいくらですか」とたずねておくと迷いません。

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