合祀墓(合葬墓・合同墓)とは?費用の目安と「取り出せない」注意点を解説
合祀墓(ごうしぼ)は、複数の方のご遺骨を一緒に埋葬・供養するお墓です。「合葬墓(がっそうぼ)」「合同墓(ごうどうぼ)」とも呼ばれ、公営霊園では「合葬式墓地」という名称が使われることもあります。
費用を最も抑えやすいお墓の形式ですが、一度合祀されたご遺骨は取り出せないという、ほかの形式にはない大きな特徴があります。本記事では仕組みと注意点を整理します。
合祀墓の仕組み
合祀墓では、骨壺からご遺骨を取り出し、ほかの方のご遺骨と同じ場所(カロートと呼ばれる納骨室など)に埋蔵します。個別の墓標は設けず、共同のモニュメントや慰霊碑にお参りする形が一般的です。
供養・管理は霊園や寺院が続けるため、承継者(お墓を継ぐ人)は必要ありません。
費用の目安 — 「1体あたり」に注意
全国的な目安は1体あたり3〜30万円程度です(2026年7月時点の一般的な公開情報の整理)。公営の合葬式墓地では数万円台の例もあります。
注意したいのは、費用が1体あたりで計算されることです。ご夫婦2人では2倍になります。また、次の費用が別途かかる場合があります。
- 納骨手数料
- 銘板・名簿への刻字料(名前を残す場合)
- 法要のお布施(寺院で法要を行う場合)
年間管理費は「かからない(費用に含まれる)」形が多くあります。費用の全体像はお墓の費用の内訳と相場の目安をご覧ください。
合祀墓が選ばれる理由
- 費用を最も抑えやすい: 墓石代・工事費がかからず、初期費用も低額です
- 承継者が不要: 管理・供養を施設に委ねられます
- 墓じまい後の受け皿: 墓じまいで取り出したご遺骨の移転先として選ばれることも多くあります
申込前に必ず確認したいこと
取り出せないことへの家族の合意
最も大切な点です。合祀の後で「分骨したい」「別のお墓に移したい」と思っても、物理的に取り出せません。ご家族・ご親族と事前に共有し、合意を得てから申し込みましょう。
「今は費用を抑えたいが、将来の選択肢も残したい」という場合は、一定期間は個別に安置され、期限後に合祀へ移行する永代供養墓(個別型・集合型)や樹木葬の個別区画という選択肢もあります。
お参りの形
個別の墓標がないため、「この場所に眠っている」という感覚を大切にしたい方には物足りなく感じられることがあります。共同の参拝スペースの雰囲気を、可能であれば見学で確認しましょう。
公営の合葬式墓地は募集条件を確認
公営の場合、募集時期が限られ、居住年数やご遺骨の有無などの応募資格が定められていることが一般的です。応募資格は運営する自治体ごとに定められているため、自治体の公式情報でご確認ください。
合祀墓・永代供養墓を探すには
永代供養墓のある霊園一覧から、お住まいの都道府県・市区町村で絞り込んで比較できます(合祀型を含む永代供養の施設はこちらに含まれます)。
よくある質問
- 合祀墓の費用相場はいくらですか?
- 全国的な目安は1体あたり3〜30万円程度です。公営の合葬式墓地では数万円台の例もあります。2体では2倍になる点にご注意ください(一般的な公開情報の整理・特定施設の価格ではありません)。
- 合祀したあとで遺骨を取り出せますか?
- 取り出せません。合祀はほかの方のご遺骨と一緒に埋蔵する方法のため、後から特定の方のご遺骨だけを取り出すことは物理的にできません。申込前のご家族での相談が特に大切です。
- 合祀墓と永代供養墓は同じものですか?
- 合祀墓は「埋葬の方法」、永代供養は「供養を施設に委ねる仕組み」を指します。合祀墓の多くは永代供養付きですが、永代供養墓には個別安置型(期限付き)もあり、重なり合う関係です。